研修動画は「受講後にできる操作」を先に決め、画面・音声・確認問題を一組で作ります。AI音声を入れるだけで教材が完成するわけではありません。操作説明や社内手順を、小さな単位で更新できる形にします。
確認日:2026年9月12日。公式資料を確認し、Shrimp AIが制作手順と記入例を編集しました。掲載例は説明用で、両サービスの音声生成・聴き比べや学習効果の測定を実施したレビューではありません。
研修1本の設計シート
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 受講者 | 初めて作業登録をするメンバー |
| 学習目標 | 作業名と期限を登録できる |
| 前提 | 利用アカウントが用意されている |
| 扱う操作 | 新規作成、名前入力、期限設定、保存 |
| 確認問題 | 保存後の一覧で確認する項目は何か |
| 更新のきっかけ | 画面、入力項目、運用ルールの変更 |
上の表は架空の教材案です。実際の社内システムの操作やルールは、担当者が確認した情報から作ります。画面収録には、個人名や顧客情報を含まない説明用データを用意してください。
画面・音声・確認問題を組み立てる
- まず音声なしで操作画面の順を並べ、目標に必要な画面だけ残す。
- 一つの画面で一つの操作を説明する台本を作る。
- 数字や製品名を含む短い箇所を試し、聞き取りと間を調整する。
- 各場面の音声を生成し、説明する対象が画面に出ている間に再生する。
- 最後に操作後の成功状態を見せ、受講者が自分で確かめる問いを入れる。
- 台本を知らない人に見てもらい、どこで止まったか記録する。
初見チェックの問い
| 見るところ | 受講者への問い | 修正の方向 |
|---|---|---|
| 目的 | 見終わったら何ができますか? | 冒頭で完成状態を見せる |
| 操作順 | 最初にどこを操作しますか? | 画面の位置と操作名を揃える |
| 理解 | 保存できたと、どこで分かりますか? | 終了条件を具体化する |
| 速さ | 止めて確認したくなった箇所は? | 説明を分割し、確認時間を入れる |
字幕や台本も残すと、聞き取れなかった語を確認しやすくなります。重要な情報を音声だけに閉じ込めず、画面にも示します。この表は教材の確認方法の提案であり、学習効果の実測値ではありません。
字幕・画面だけでも手順を追えるか確認する
W3C WAIは、字幕に発話だけでなく理解に必要な非音声情報を含め、映像だけで示す重要情報には説明を用意するよう案内しています。字幕を自動生成した場合も、正式名称、数字、警告音、画面切り替えのタイミングを完成版で確認します。
| 確認対象 | 確認方法 | 合格条件 |
|---|---|---|
| 発話 | 音声と字幕を一場面ずつ照合する | 正式名称、数字、否定表現を含めて意味が一致する |
| 非音声情報 | 警告音や完了音を消音で確認する | 理解に必要な音が字幕または画面表示で分かる |
| 視覚情報 | 台本だけを読み、操作対象が特定できるか確認する | 位置だけに頼らず、対象名と状態を説明している |
| 字幕ファイル | 納品先で読み込み、文字化けとタイミングを確認する | 指定形式・UTF-8・表示タイミングを満たす |
| 最終動画 | 音声あり、消音、字幕表示の3通りで通して見る | どの確認方法でも学習目標と完了状態を判断できる |
YouTubeへ掲載する場合、公式Helpでは基本形式としてSubRip(.srt)やSubViewer(.sbv)を案内し、SRTは書式なしのUTF-8を求めています。社内LMSや納品先では対応形式が異なるため、YouTubeの仕様をそのまま流用せず、受け入れ条件を先に確認してください。
更新しやすいファイルの分け方
「01_導入」「02_登録」「03_期限」「04_確認」のように場面番号を揃え、画面・台本・音声・字幕へ同じ番号を付けます。変更が「期限の設定画面」だけなら、該当場面と前後のつながりを確認する範囲が分かります。最後は必ず全体を再生します。
ElevenLabs Studioは映像・字幕・ナレーション等をタイムラインで扱い、章単位または全体の音声や映像を書き出せると案内しています。Murf Studioにも台本とメディアを扱う編集画面があります。使うサービスでは、更新する場面だけを編集・出力できるかを確認してください。ElevenLabs公式:Studio/Murf公式:Studioの基本
公開前の受け入れと更新責任を決める
制作者だけで公開判断を完結させず、内容・操作・字幕・公開版を誰が確認したか残します。修正依頼は場面IDで指定し、差し替え後に再確認する範囲も記録します。
| 担当 | 確認するもの | 完了記録 |
|---|---|---|
| 内容責任者 | 現行ルール、正式名称、禁止事項 | 確認日、根拠資料、承認者 |
| 操作確認者 | 説明用環境で手順どおり完了できるか | 開始条件、終了状態、差異 |
| 字幕・表示確認者 | 字幕、視覚情報、消音時の理解 | 確認端末、修正場面ID、結果 |
| 公開担当 | 承認済み動画・字幕・台本の版 | 公開先、公開日、公開版 |
| 更新担当 | 画面・手順・制度の変更通知 | 次回確認日、差し替え対象、旧版の扱い |
公開可能にする条件は「担当者の承認」「説明用環境での完了」「字幕・表示確認」「公開ファイルの版一致」の4点です。一つでも確認できなければ、未確認箇所を明記して公開を保留します。公開後に手順が変わった場合は該当場面を止め、旧版を残すか非公開にするかを運用ルールに従って判断します。
AI音声を使わないほうがよい場面
講師本人の経験や人柄が中心の講座なら、本人が話す方法も候補です。細かい発音修正に時間がかかる短い教材は、自分で録るほうが進めやすい場合もあります。どちらを選んでも、内容の正確さと受講者の理解を確認する工程は残ります。
次に進む
必要な工程と条件が決まったら、各サービスの公式条件を確認してください。無料で試せる範囲、書き出し、商用利用は同じ条件とは限りません。
情報源と編集の範囲
サービス機能と字幕・アクセシビリティの記述は次の公式資料に基づきます。記入例・作業順・受け入れ表はShrimp AIの編集提案です。画面や利用条件が変わった場合は、利用中の製品・モデル・プランと公開先の条件を優先してください。